兵庫県の北部、但馬。
この地名を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。城崎温泉の外湯めぐり。雲海に浮かぶ竹田城跡。高さ41.5mの餘部橋梁。冬に水揚げされる松葉ガニ。透明な日本海が広がる竹野海岸——。
これだけの名所が、1〜2時間の行動圏にぎゅっと詰まっています。関西からのアクセスも意外とよく、日帰りも一泊も、ショートもロングも、旅のスタイルを選ばないエリアです。
南の播磨・丹波から峠を越えて北へ向かうほどに、景色が変わっていきます。農村の稜線、山の緑、渓谷の清流——そしてある瞬間、視界が開けて日本海の青さが飛び込んできます。その解放感が、何度来ても人を引き寄せる。
18ヶ所の道の駅を起点に、あなただけの但馬の旅を組み立ててください。
このエリアの道の駅一覧
但馬北部|豊岡・香美・新温泉
城崎温泉・玄武洞・餘部橋梁・竹野海岸が近いエリア。但馬の旅の核心地帯。
- 道の駅 但馬楽座|豊岡市。食と情報が揃う但馬旅のベースキャンプ。城崎温泉まで車で15分。
- 道の駅 神鍋高原|豊岡市日高町。関西屈指の高原リゾート。夏のキャンプ、冬はスキー。
- 道の駅 村岡ファームガーデン|香美町村岡区。但馬牛の本場。産地で食べる牛肉の旨さは別格。
- 道の駅 ハチ北|香美町小代区。ハチ北スキー場の入口。スキー後に城崎温泉という欲張りな旅ができます。
- 道の駅 あまるべ|香美町余部。餘部橋梁「空の駅」展望施設が隣接。日本海を41.5mの高さから見下ろす。
- 道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷|新温泉町浜坂。山陰海岸国立公園の玄関口。ジオパークの大地と日本海の絶景。
- 道の駅 はが|新温泉町芦屋。浦富海岸・鳥取砂丘への旅の起点。山陰の旅を鳥取方面へ延ばすなら。
但馬中部|養父・朝来
竹田城跡・天滝・養父神社——歴史と自然の名所が集まるエリア。
- 道の駅 やぶ|養父市。日本の滝百選・天滝(落差98m)への拠点。養父神社の参詣にも。
- 道の駅 ようか但馬蔵|養父市八鹿町。但馬の食を「蔵」に見立てた情報拠点。但馬牛・地酒・地元野菜が揃います。
- 道の駅 但馬のまほろば|朝来市和田山町。古語で「理想の地」を意味するまほろば。竹田城跡観光の拠点として最適。
- 道の駅 フレッシュあさご|朝来市。「天空の城」竹田城跡のある朝来市の道の駅。フレッシュな朝の空気の中で旅を始めよう。
- 道の駅 あさご|朝来市和田山町。山陰海岸国立公園と内陸山岳景観の中間地点。南北どちらへ向かっても旅の密度が高い。
播磨・丹波から但馬へ|南部アクセスルート
関西・神戸方面から但馬へ向かう途中に立ち寄れる道の駅。ここから北上すると景色が変わっていきます。
- 道の駅 宿場町ひらふく|佐用町平福。江戸時代の白壁の宿場町が残る「因幡街道」の宿場。走り出す前に歴史の空気を吸い込む。
- 道の駅 播磨いちのみや|宍粟市一宮町。播磨一宮・伊和神社の門前。神気漂う播磨の山里から但馬・山陰へ。
- 道の駅 みなみ波賀|宍粟市波賀町。揖保川の上流域、山深い波賀の里。千種川沿いを北上する旅の中継地。
- 道の駅 ちくさ|宍粟市千種町。千種川の源流を辿る旅の拠点。宍粟の山深い自然の中に佇む。
- 道の駅 杉原紙の里・多可|多可町加美区。日本三大和紙・杉原紙の産地。歴史ある紙の里から山陰への旅へ。
- 道の駅 あおがき|丹波市青垣町。丹波の山里から丹後半島への縦断ルートの中継地。天橋立・伊根の舟屋へ向かうなら。
このエリアで行きたい場所
但馬・山陰の旅の核心となるスポットを押さえておこう。複数の道の駅から共通してアクセスできる名所たちです。
城崎温泉|外湯めぐりで知られる、日本有数の温泉街
7つの外湯を浴衣姿で渡り歩く——城崎温泉でしかできない体験です。さとの湯・地蔵湯・柳湯・一の湯・御所の湯・まんだら湯・鴻の湯、それぞれ泉質も雰囲気も異なります。木造旅館が軒を連ねる温泉街を浴衣でそぞろ歩く時間は、日常から切り離された特別な時間になります。冬は松葉ガニと外湯のセットが城崎の黄金コース。
但馬エリアの道の駅のほぼすべてから「近隣の温泉」として名前が挙がるのが城崎温泉です。それほど、この温泉地は但馬旅行の核心にあります。
竹田城跡|雲海に浮かぶ「天空の城」
「日本のマチュピチュ」と呼ばれる竹田城跡が見せる最大の絶景は、秋から冬の早朝、雲海の中に城跡が浮かび上がる光景です。朝来市内の展望台から眺めるその光景を目当てに、国内外から旅人が集まります。早朝の出発が必須なぶん、前泊してから挑む旅の計画がおすすめです。
餘部橋梁・空の駅|高さ41.5mの橋の上から日本海を見下ろす
明治45年から山陰本線を支えた旧餘部橋梁の橋脚を保存した「空の駅」展望施設。エレベーターで41.5mの高さまで上がり、眼下に日本海と餘部の集落を見渡す体験は、ここでしかできありません。隣接する道の駅あまるべが旅の拠点になります。
竹野海岸|日本海屈指の透明な砂浜
山陰海岸の中でも特に透明度が高いと言われる竹野海岸の海は、晴れた日には沖縄かと見紛うほどの碧さを見せることがあります。夏の海水浴・シュノーケリングの目的地として関西から多くの人が訪れます。荒々しいイメージの日本海の、意外な素顔がここにあります。
玄武洞|六角形の岩柱が並ぶ、地質的絶景
城崎温泉のすぐそばに佇む玄武洞は、160万年前の火山活動が作り出した玄武岩の絶壁。六角形の柱状節理が整然と並ぶその景観は、自然が作ったとは思えない幾何学的な美しさです。「玄武」という言葉はここから来ています。城崎温泉とセットで訪れる旅の定番スポット。
神鍋高原|関西の避暑地、火山地形の高原リゾート
標高約500mの高原には、夏のキャンプ・ハイキング、冬のスキーと四季を通じて楽しめるアクティビティが揃います。神鍋山は実際に噴火した火山で、山頂の火口跡トレイルを歩くと地球の力を足の裏で感じられる。関西から気軽に来られる高原として、地元の人にも長く愛されてきた場所です。
鳥取砂丘・浦富海岸|山陰の旅を鳥取へ延ばすなら
道の駅「はが」を起点に、さらに東へ走れば鳥取砂丘・浦富海岸と山陰海岸の名所が続きます。行政境界は兵庫・鳥取に分かれていても、山陰海岸という旅の文脈は一本でつながっています。但馬を旅するなら、鳥取まで延ばすことも選択肢に入れてください。
おすすめ周遊ルート
【南から北上コース・1日】播磨の宿場町から城崎温泉へ、但馬縦断
> 道の駅 宿場町ひらふく(平福散策) → 道の駅 播磨いちのみや(伊和神社参拝) → 道の駅 やぶ(天滝ハイキング) → 道の駅 ようか但馬蔵(昼食・但馬牛) → 城崎温泉(外湯めぐり)
所要時間:7〜8時間 走行距離:約160km
江戸時代の宿場町・平福を歩いてから出発し、播磨の山里を北上するにつれて景色が変わります。養父の天滝で一汗かいてから但馬牛のランチ。締めは城崎の外湯——贅沢な但馬縦断の一日です。
【山陰海岸コース・1日】餘部から浜坂へ、断崖と海の道
> 道の駅 あまるべ(空の駅展望) → 竹野海岸(海水浴・散策) → 道の駅 但馬楽座(グルメ・情報収集) → 城崎温泉(外湯めぐり) → 玄武洞 → 道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷
所要時間:6〜7時間 走行距離:約80km
餘部橋梁を出発点に、山陰海岸の名所を東から西へ走り抜ける。橋の絶景→透明な海→温泉街→奇岩と、景観の密度が詰まったルート。
【竹田城跡・城崎一泊コース】雲海の朝から外湯の夜へ
> 1日目:道の駅 フレッシュあさご → 竹田城跡(早朝・雲海) → 道の駅 但馬のまほろば → 神鍋高原 → 城崎温泉(宿泊) > 2日目:城崎温泉(外湯めぐり) → 玄武洞 → 竹野海岸 → 帰路
但馬の旅で最も充実した「黄金の一泊二日」。竹田城跡の雲海を見るために早朝から動き出し、神鍋高原で空気を吸って、夜は城崎の外湯でゆったり過ごす。翌朝は残りの外湯を巡ってから、玄武洞・竹野海岸へ。これだけで但馬の「全部」が揃います。
但馬・山陰エリアの温泉
城崎温泉(豊岡市)
言わずと知れた但馬の名湯。7つの外湯が徒歩圏内に揃い、浴衣で温泉街を歩きながら何軒もはしごできる体験スタイルは城崎でしか味わえありません。冬の松葉ガニとのセットが旅の最高峰。
浜坂温泉(新温泉町)
山陰海岸ジオパーク内に湧く温泉。海岸線を走った後のひと風呂として最適な立地。道の駅 山陰海岸ジオパーク浜坂の郷から近い。
岩井温泉(新温泉町)
日本最古の温泉のひとつとも言われる岩井温泉は、山陰の旅の通人たちが知る隠れた名湯。道の駅 はが周辺に位置し、鳥取方面へ向かう旅の途中に立ち寄れる。
但馬・山陰エリアのグルメ
但馬は食の密度も高い。旅の目的地として「食べること」を主軸に置いても、このエリアは十分に応えてくれる。
但馬牛:神戸ビーフ・松阪牛の素牛として知られる黒毛和牛の産地ブランド。村岡・養父・八鹿エリアの食事処や道の駅で産地近くの価格で味わえる。
松葉ガニ(冬季・11〜3月):城崎・竹野・柴山港などで水揚げされる山陰のズワイガニ。冬の但馬旅のクライマックスといえばこれ。城崎温泉の旅館で食べるカニ料理は、一生の記憶になります。
山陰の海鮮:日本海の恵みが直接届く但馬北部エリアは、魚介の鮮度が高い。地元の漁港で水揚げされた鮮魚を、道の駅の産直コーナーや港近くの食事処で楽しもう。
地酒:但馬エリアには複数の蔵元が点在し、地元の米と水で仕込んだ地酒が道の駅でも購入できます。旅の夜の一本に、但馬の地酒をぜひ。
こんな人におすすめ
- 城崎温泉の外湯めぐりを旅のメインイベントにしたいすべての人
- 竹田城跡の雲海という一生に一度は見たい絶景を目指している人
- 餘部橋梁「空の駅」から日本海を見下ろす体験をしてみたい人
- 冬の松葉ガニを産地近くで贅沢に食べたい人
- ツーリング・ドライブで「走り応えのある道」を求めているライダー・ドライバー
- 南の播磨・丹波から北の日本海まで、景色のグラデーションを楽しみながら縦断したい人
- 竹野海岸の透明な日本海を夏に泳ぎたい人
まとめ
但馬・山陰エリアは、「旅の密度」が関西随一のエリアです。
温泉・絶景・グルメ・歴史・高原・海岸——これだけの要素が一つのエリアにまとまっているのは、日本全体を見渡しても珍しい。それも、各スポット間の距離が1〜2時間圏内という使いやすさの中に。
18ヶ所の道の駅はどれも、この豊かなエリアへの入口として機能しています。どの道の駅を起点にしても、走り出せば必ず絶景か名所か温泉に辿り着きます。それがこのエリアの強さです。
まずは気になる道の駅のページを開いて、周遊ルートを眺めてみてください。旅の計画が、自然と形になるはずです。
